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障害者アートや福祉とデザインに関することなどを綴っています。

【about me 2】を見てきました・後篇

活動の様子2019/04/26

2月上旬に大阪で開催された展覧会
【about me 2 ~“わたし”を知って~ 未知との遭遇】リポート後篇をお届けします。

※前篇はこちらからどうぞ→https://dabudivi.com/blog/1993/


こちらは、新居寛之(にいひろゆき)さん(大領地域の家であい・るーぶ班)の作品です。
展示の仕方もおもしろいですね。


新居さんは、ぬりぬり、とにかく塗り込むスタイルです。
文字だったり、線だったり、ぐるぐるだったり…とにかくぬりぬりです。


彼がアート活動の際、着用しているエプロン。
エプロンにも色が積み重なっていきます。

このエプロンをみて、ふと自分の高校時代を思い出しました。
私はデザインを専門に学ぶ高校に通っていたので、学校の中で作業着を着て過ごす時間も長かったのですが、
こんな風に、作業着に自分の“味”がでてくるのがかっこよかったんですよねー♪♪
そうこれは、“汚れ”でなく“味”なんですよねー!
きっと新居さんも、この“味”に誇りを持っているんだろな、なんて思いました。


山本晃子さん(大領地域の家であい・るーぶ班)の作品です。
彼女はこの施設に通い始めてからアート活動を始めたそうで、
最初はあまり手元を見ずに、紙の端を優しくなでるように描いておられたそうですが、
活動を通して、端以外の場所も意識できるようにしようと、
画面を見て、手元を見て、描く練習を重ねられたそうです。


山本晃子さん【無題】


山本晃子さん【1month】


山本晃子さん【2month】
めちゃくかっこいいです!!!大好きな作品です!!!


こちらは、井出健介さん(ハートフル大東)の作品です。
彼の作品は、一人の時間をどう過ごすかを考えたことから生まれたものばかりだそうです。


井出健介さん【時間表】
文字の大きさに統一感があり、書き方も色もきれいですが、
一体なんの時間表でしょうか??≧▽≦


宮本洋輔さん(ハートフル大東)の作品です。

「しょうひぜい100パーセントあがる。」

ええーーー、困りますっっ!!ww


宮本さんご本人^_^
楽しそうです。

この展覧会は、作品だけでなく、
その周囲や背景にもスポットをあてることを目指しておられましたが、
作品の横についているキャプションに、クスっと笑えるエピソード話が書いてあったりして、
見ていてとてもホッコリしました♪


また、別会場では、障害のある人の表現活動について考えるアートセミナーがありました。
イエローとビッグアイでアート活動の支援をされている水野浩世さんのお話。
アート活動の支援とは何をすべきかということについて、
おっぱいが大好きだけどおっぱいを描いてはいけないと思っていた女の子の話や、
シールを剥がすのが好きな方にどんなサポートをしたかというお話など、
具体的な事例をあげて、とてもわかりやすく話してくださいました。
何かを教えるのではなく、一人一人をしっかり見ること、
それぞれの人とじっくり向き合うことを大切にされているんだろうなと感じるお話でステキでした。


こちらは、障害者アート関連では重鎮のお三方、
(左から)中津川浩章さん、大澤辰男さん(ライプハウス)新川修平さん(片山工房)
中津川さんがファシリテーターとなり、
≪アート中心≫のライプハウス、≪人中心≫の片山工房、
それぞれのお話を引きだしてくださいました。
障害のある人の表現活動に、どの程度、介入するか??や、
作品が評価されることで利用者は変わるか??などに本音でお答えしてくださいました。

最後におっしゃっていた、
障害のある人の絵は、実は“まあまあ”な絵が多いこと、
しかし、根気よく続けることで変わっていく可能性があること、
その先に“本人らしい”表現になるかどうか、
また“自発的な”表現が出るかどうかが大事である、というお話がとても印象に残りました。


セミナー後の会場でのガイドツアーにも、たくさんの人が集まっていました。


イエロー施設長・日垣さんも解説しておられました♪

この展覧会の情報はこちら
◆【展覧会】about me Ⅱ ~“わたし”を知って~既知と未知との冒険
2019年 2月 8日 (金) 10:00 ~ 12日 (火) 21:00 会期は終了しています
実施主体:国際障害者交流センター ビッグ・アイ
https://www.big-i.jp/contents/art/detail.php?eid=00767&category=2

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