商品開発支援
ダブディビ・デザインでは、福祉施設で作られる授産製品やオリジナル商品の開発を支援しています。
パッケージのリニューアル、既存商品の改良、新商品開発、ブランディングなど、あらゆるご要望に合わせ、共にアイディアを考えてまいります。
各種助成金を活用したプランもご相談にのります。(お見積りのみのご相談も可能です。)
ダブディビ・デザイン×はあと・フレンズ・ストア×丸和商業株式会社
FUROSHIKI ツツムアート カザルアート
大胆で華やかなアート、おもしろくてユニークなアート、緻密で繊細なアート・・・
風呂敷を広げると、めくるめくアートの世界が広がります。

この風呂敷は、障害のある方のアートを原画にデザインしており、
売り上げの一部は、障害のある方の収入になります。
風呂敷で繋がり、風呂敷で広がるアートと支援の輪。
ダブディビ・デザインが開発を手掛けたオリジナル風呂敷
<商品紹介>
「しろのふちどりで」、「コスモス」、「左手」の全3柄
サイズ 50cm×50cm、素材 綿100%、価格(税抜):800 円

 この風呂敷は、ダブディビ・デザイン × はあと・フレンズ・ストア × 丸和商業で共同開発を行ったオリジナル風呂敷です。この風呂敷のデザインの元になっているのは、障害のある方が描いたアート作品=障害者アートです。障害者アートのことをよく知らない方や福祉に馴染みのない方にもこの商品の魅力をしっかりお伝えしたいと思い、原画を描いてくださった皆さん、商品開発でお世話になった丸和商業・林様に取材を行いました。どのような背景でこのようなアート作品が生まれたのかをお聞きし、絵と作者、そして商品の魅力に迫りたいと思います!


※編集・インタビュー:ダブディビ・デザイン 柊 伸江


(1)原画作者へのインタビュー・その1
まずは、「しろのふちどりで」の作者・長村良彦さん。
長村さんは、アトリエともという福祉事業所に所属されています。
普段は、箱折りなど軽作業中心のお仕事をされています。
スタッフさんによると、難しい仕事も難なくこなせる頼りになる存在なんだそうです!
取材させていただいた日は、午前中、アート活動をされている日でした。
新作の制作風景を拝見しながら、いろいろお話をきかせていただきました。



長村さんの作業場所。無駄なくきっちり整頓されています。
色塗り作業、細かい作業です!!
◆「しろのふちどりで」はどのようにして生まれたのでしょうか?
2015年秋、約2ヶ月かけて丁寧に描き上げた作品。
定規を組み合わせて下書きをし、絵の具で色を重ねられたそうです。
タイトルはご自身で決めたそうで、「見たまんま」とおしゃっていました(^o^)




長村さんオリジナルの超極細筆がコレ!
文房具のお話をしてくれる長村さん。
◆道具まで発明しちゃう長村さんのこだわり!
作品のイメージソースはステンドグラス。
細かく区切られた紙面を塗るため、以前は爪楊枝を筆にしていたそうですが、
爪楊枝は使っているうちに先がすぐに壊れてしまい困っていた長村さん。
なんと、オリジナルの道具を発明しちゃいます!!
シャープペンシルのお尻の方に使われている針のようなパーツを使い、超極細の筆が完成!
こんな細かい針のような筆で、丁寧に丁寧に色を塗っていたのですねーー、スゴイですっ!!




インタビュー中の様子。
絵画制作中の長村さん。次の絵の構想も話してくださいました♪
◆次はハートの定規を狙っている文房具男子な長村さん♪
幾何学模様と文房具が大好きな長村さんは、百貨店や100円均一ショップによく足を運び、
いつも何か"かたち"を探しているのだとか。
そんな普段からの"かたち探し"から、次の絵のテーマやモチーフが決まるそうです。
次は、ハートの定規を買おうかなと思っている長村さん、文房具男子ですね?


取材中、少し照れながらも真面目に一生懸命に答えてくださった長村さん。
今回商品化された風呂敷は、大切にお家で保管しているそうです。
休日は家族でゆっくりテレビを見るのが楽しみとのことなので、
この風呂敷をタペストリーのように壁に飾っていただき、
家族の皆さんと風呂敷を眺めながらゆっくり過ごしていただけるといいなと思いました。




(2)原画作者へのインタビュー・その2
続いては、「左手」の作者・石井陽子さん。
石井さんは、なづな学園という福祉事業所に所属されています。
なづな学園の中で最高齢の利用者さんで、2016年に70歳になられたそうです。とってもお元気◎
普段は、編み物や陶芸をされており、昨年からは特に陶芸に熱心に取り組まれているそうです。
この日も陶芸作業を拝見させていただき、その後、いろいろお話をきかせていただきました。




陶芸活動中の石井さん。
陶芸中も周りの様子が気になり皆に目配り!
◆「左手」はどのようにして生まれたのでしょうか?
石井さんは、毎月「ゆとり」(生活介護カリキュラム)の時間に、
臨床美術の作品を制作したり、京都造形芸術大学の学生さんたちと一緒に自由に創作したりしているそうです。
以前、みんなで、手に持ったリンゴを描いたとき、
石井さんはなぜかリンゴを描かずに手を描いたというおもしろいエピソードがあり、
今回の風呂敷原画公募に合わせ、手をモチーフにした絵を描こうと考えてくださったそうです。
2時間位で描きあげ、タイトルはスタッフさんと一緒に考えたそうです。




職員の株橋さんとは仲良し♪
石井さんの陶芸作品、完成が楽しみです。
◆ご自身の風呂敷を園長先生にプレゼントする心優しい石井さん
最近は陶芸の時間が大好きだそうですが、絵を描くのもとても楽しいそうです。
石井さんには商品化された風呂敷を3枚贈呈したのですが、
1枚はお部屋に飾り、1枚はご自身で使うそうで、
もう1枚は??と聞くと、なづな学園の園長先生にプレゼントされたとのこと♪
きっと園長先生も喜んでおられますね(^o^)




インタビュー中の石井さん。
絵を描いた時のことを思い出しながら、ゆっくりお話ししてくださいました。
◆言葉は少なくても、しっかり周囲に目を光らせるリーダー的存在
基本的には言葉数は非常に少ないのですが、常に周りの利用者さんの行動がとても気になる石井さん。
この日の陶芸中もしきりに周りを見ておられました。
誰が今何をしているか目を光らせ、時にはスタッフさんに情報提供。
さすがは年長者!締めるところは締める、大人の対応が素敵ですね。


なづな学園・最高齢の石井さんの作品が商品化されたことは、施設内でもビッグニュースだったそう。
表彰式の様子をみんなでビデオ鑑賞したり、
ご家族もはあと・フレンズ・ストアにお買い物に来てくださったりと、
周りに幸せをいっぱい届けてくれた石井さん。
土日はゆっくりホームで過ごすことが多いそうですが、お仕事は休まない働き者なんだそうです。
これからもまだまだ元気で頑張ってくださいねー!!




(3)原画作者へのインタビュー・その3
最後は、「コスモス」の作者・XLさん。
XLさんは、スウィングという福祉事業所に所属されています。
数年前まではアートには一切関わりがなかったそうですが、
2013年秋、XLさん45歳の時に突然、絵を描くようになったのだとか。
それからというもの、スウィングで日々アート活動を続け、
今では有名ギャラリーで個展を開催したり、
テレビ番組のファッションショーでモデルを務めたりと、超人気作家さんになられました!
そんなXLさんの絵画制作現場を拝見させていただきつつ、いろいろお話をきかせていただきました。




表情は真剣そのもの!
お刺身の写真を見ながら制作中。
◆「コスモス」はどのようにして生まれたのでしょうか?
制作はだいたい9:00〜12:00、13:00〜15:00に行い、
この作品は延べ10時間程度で描き上げたそうです。
コスモスの写真を見ながら描いたそうで、タイトルは施設長の木ノ戸さんと一緒に考えたそうです。
(この作品はとてもシンプルなタイトルですが、
スウィングさんの作品にはおもしろいタイトルがついていることが多いです。)
オイルパステルという画材で描いたそうですが、
この画材が一番気持ちよく描けるので使っているとのこと。




インタビューに答えてくれるXLさん。
終始笑顔のXLさん♪実は結構、緊張してはったかな??
◆シャイなXLさんに感想を聞きました
取材中、額に大粒の汗をかきながらも、かわいい笑顔で質問に答えてくださったXLさん。
ご自身の絵が風呂敷になった感想はどうですか?とお尋ねすると「うれしい」とニッコリ(^_^)
はあと・フレンズ・ストアのオリジナル風呂敷原画入選者表彰式でお配りした表彰状は、
お家の家主さんに披露し、その後、お部屋に飾ってくださっているそうです。


◆ゴミコロリも交通案内も大忙し!
XLさんはアート活動だけでなく、お寺や公共施設の清掃、
スウィングの地域清掃活動「ゴミコロリ」、京都人力交通案内「アナタの行き先、教えます」など、
多方面で大活躍!!
展覧会では似顔絵も描いたりしちゃいます。


XLさんの作品はスウィングでもたくさん商品化されていますし、
エイブルアート・カンパニーを通して企業とのコラボレーション商品もたくさん生み出されています。
温和で優しい笑顔の見た目も相まって、今やファンもたくさんいるのでは?なんて聞いてみたところ、
「Sさんだけやー」なんて恥ずかしそうに答えてくれました。
取材した日はお寿司の絵を描いてらっしゃいましたが、
その次は野球選手を描く予定なんだとか。
今後もXLさんの活躍を楽しみにしています♪




(4)丸和商業株式会社 林社長へのインタビュー
今回、原画の選定から関わっていただいた丸和商業株式会社の林社長にお話をお伺いします。




Q1:障害者アートの魅力はどのようなところですか?
今回選定に当たっては、多くの方の作品を拝見する事が出来ました。障害者アートを拝見するのは殆ど初めてのことで、まったくどのような物が出てくるのか見当もつきませんでした。拝見するとそれぞれに個性が有り、緻密な物もあれば大胆な物もありと大変興味深く拝見する事が出来ました。そこで全体に感じたのは、ストレートなエネルギーです。何かに囚われることなく、自由に表現されており、それが真直ぐに伝わってきました。また、色彩も独特で、鮮やかな物が多くみられました。


Q2:たくさんの応募作品の中からこの3つを選んだ理由を聞かせてください。

FUROSHIKI「しろのふちどりで」
原画「しろのふちどりで」
「しろのふちどりで」
原画は色彩豊かで幾何学模様の中に色とりどりの作品です。色もさることながら幾何学模様の形や配置がとても面白く、実際柊さんに色を調整して頂きましたが、それも可愛く素敵な作品のままでした。


FUROSHIKI「コスモス」
原画「コスモス」
「コスモス」
茎で色分けしてストライプにしている所が面白く、花の形と色がマッチして、とても可愛い作品です。


FUROSHIKI「左手」
原画「左手」
「左手」
大胆な構図と色使いは直ぐに目に入ってき、とてもパワフルで、印象に残る作品です。今回製品を作るに当たり、この作品を看板にしたいと思いました。




Q3:商品化に際して、難しいと感じたこと、苦労したことはありましたか?
色数が多く、鮮やかな作品が多くありましたが、今回はあまり色数を多く使えませんでしたので、良い作品でも色を間引いてしまうと、イメージが損なわれてしまうものも多くあり、そのような作品は、今回採用出来ませんでした。絵を描かれた時のカスレ、グラデーションといった味がある作品も同じようにプリントにすると際限が難しく、雰囲気が壊れてしまうものが有りました。また、面白い作品でもそれなりの数量が出来ますので、今回出来るだけ一般の方々に買って頂けるようにしたかったので、個性が強すぎる物は選ばれなかった作品も有ります。
しかしそのような問題も、今回柊さんにやって頂いたように、プロのデザイナーに入って頂くことにより、解決できることがあることも分かりました。




オリジナル風呂敷の原画入選者表彰式の様子
Q4:原画表彰式で作者の皆さんにお会いされ、どのような言葉をかけられましたか?
皆さん頑張って素敵な作品を応募頂きましたので、感謝の思いをお伝えしました。


Q5:今回の取り組みをきっかけに、今後何か新たなビジネスチャンスが生まれそうですか??
丸和商業のミッションは、「思いやりの気持ちを持ち、人と人の絆を深め、心豊かな生活を送れるよう"人の心を伝えるお手伝い"をするための事業を行い、社会に貢献する」ことです。今回障害者アートの風呂敷を商品化する事によって、少しでも多くの方にその素晴らしさを知って頂き、エネルギーを感じ取って頂ければ、風呂敷に限らず様々な所でデザインの一部として使えると云うきっかけ作りができたのではないかと思っています。

ありがとうございました。



※本事業は2015年度に実施し、インタビュー等の取材は2016年度に実施いたしました。
※編集・インタビュー:ダブディビ・デザイン 柊 伸江

以上